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青花匠日記
嬉しいお便りのご紹介
本日、東京のお客様より嬉しいお便りが届きましたのでご紹介させていただきます。
『私どもの結婚にあたり、内祝として是非とも「青花匠」を、という要望のお応えいただき、ほんとうにありがとうございました。こんなにすばらしい作品になって、忘れようがないくらい感激しました。その気持ちをお伝えしたくて手紙を書きます。少し長くなりますが、お許しください。
引出物は器にしたい、でもカタログで選ぶようなことはしたくないという気持ちから貴窯にうかがったのが2007年の春でした。大皿1枚は実は使いにくい、家族構成がまちまちの現代、夫婦揃いや5枚の銘々皿も避けたい、と考えていましたので、使い方が自由になるように3点組として、それに「青花匠」の世界を表現してほしいとリクエストしました。
ご当主夫人の和子様から「実用サイズがいちばん」とお勧めいただいたのが「4.7寸鉢」でした。私が橋口様の名作「菱松」に惹かれたのを見て妻が「松竹梅」をテーマにすることを発想しました。
ご当主の梶原様からは「恥ずかしくないようなものを必ず仕上げます。安心してお任せください」と心強いお言葉をいただきました。待つこと数週間。直線や曲線、グラデーションなど繊細で多彩な技術を盛り込んだ、ひと組の端正な作品が完成しました。精緻を極めた筆によって、松の律儀さ、竹の生命力、梅の愛らしさが、それぞれ個性豊かに表現されていると同時に、組作品として見ると全体がバランスよく調和しています。
初めてその包みを開けた時の私どもの気持ちはうまく言い表せません。作品自体がハーモニーを奏でて、ふたりの結婚を祝福してくれているような気がしました。作品は差し上げた皆様にたいへん好評で「しまわずに毎日使える引出物は初めて」、「知人にも紹介したいが購入できないのか」などの反響がありました。
披露宴のゲストにはアメリカ人の従姉妹もいたのですが、帰国後に友人たちに自慢しているそうです。こうした声のひとつひとつがなんともうれしくて、時間的に無理をお願いしてしまった貴窯の皆様にお伝えすることで、少しでもお許しいただければとご報告する次第です。余談ですが、作品世界をイメージにしたゴム印を作りました。お礼状や挨拶状に活用しています。「松竹梅」は私どもの暮らしに欠かせない、おめでたいモチーフになりました。
伝統とモダンが見事に融合した作品のおかげをもちまして、ふたりが一緒に暮らす新生活もスムーズにスタートできたように思います。重ねて感謝を申し上げます。末筆ながら貴窯の益々のご発展と皆様のご健勝をお祈りいたします。』
こんなにお褒めの言葉をいただきました。あらためて焼き物を作る私達はなんと幸せだろうと思いました。Yご夫妻様、本当にありがとうございました。しん窯スタッフ一同、心より深く御礼を申し上げます。(2009/5/26)
●この器を見てご存知の方も多いかと思います。このようなご縁のもとに生まれた「松竹梅4.7寸ボール」でした。
●ご主人様自ら手がけた松竹梅のゴム印…すばらしいですね。