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青花匠日記
予期せぬ出来事
今日の窯上りした製品の一部に大量の不良品が発生しました。約160枚のうち80枚も選別落ちとなったのです。早速、どこが悪いのかチェックしたところ、皿の表裏に、ぼかしたような灰色の点がいくつも出ていました。またひどいものは、ハッキリと黒い点となって表面に浮き出ていたのです。
これまでの経験上それが何んであるか、ある程度判断がつきました。至急、佐賀県窯業技術センターにモノを持参して、カッティングしていただきました。やはり土の中にステンレスらしき粉が混入していたのです。土を扱う上で、大敵はサビや鉄であります。そのため、土を作る工程はそのほとんどがサビにくいステンレスを用いています。ところが、このステンレスも完璧ではありません。10年前でしたか、釉薬をステンレス製のメッシュで濾していた時に、その数ミクロンの網が混入して、釉薬の中に糸状の黒い点となってたくさんの不良品を出した記憶があります。
その製品は外部スタッフに依頼していますので、そこの職人さんを呼んで対策をお願いしました。おそらく陶土会社かそこの生地屋さんのどちらかで、なんらかの理由で混入したものと思われます。誰も不良品を作ろうと思って作っていません。一生懸命心を込めて作ってらっしゃる中での事故だと思います。ですから決して私達は相手を責めることはありません。とにかく一日も早く原因究明に努力するだけです。(2007/2/15)
●このすべてが不良品(二級品)です。選別項目は“鉄粉”扱いになります。
●判りづらいですが、異人さんの足先右に小さなホクロみたいな点がそうです。
●窯業技術センターでカットしてもらったサンプルです。よく見ると生地の中に混入しているのがわかります。